はじめに
あなたのお子さんは、
日本の小学校4年生から6年生の間に本帰国する可能性はありますか?だとしたら、今から中学受験について考えておいて損はありません。ぜひこの記事を読んでみてください。帰国後3年以内(小4の始めもしくは小3の2月以降の帰国)であれば帰国子女枠での受験を受け入れている学校が多数あります。そして、
こちらの記事でも書きましたが、帰国枠の受験は本当にお得なんです。本帰国後いつか受験させようと考えているご家庭の場合、ちょっとお得に受験できるヒントになるかもしれません。
この記事では、帰国子女枠での受験を考えるご家庭が、現地滞在中から考えておきたいことを書いてみます。
海外滞在中にやっておきたいこと
英語または日本語より注力する方を明確にして伸ばす
英語または日本語どちらにより注力するのか明確にして伸ばしてあげましょう。
と一言に言ってもイメージが付きづらいと思うので具体的にいうと、
レベルの目安としては、英語か日本語、どちらかは
その年齢相応の文章(論文)を書けるようにしておきたいです。
英語か日本語どちらかを軸にして受験をすることになると思うのですが、(学校にも寄りますが)中堅校~上位校であれば周りの子供たちはそのレベル感でした。
日本語での受験を目指す子には、海外の日本人学校でずっと日本語を学んできた子や、小4から帰国して日本の塾でみっちり受験勉強をしてきた子がいますし、英語での受験を目指す子には、生まれも育ちも英語圏または長期間の海外滞在を経た後、帰国後に英語専門の受験塾に通い受験対策をしてきた子達もいました。
我が家はアメリカで現地校に通っていましたが、小学校に日本人のお友達が多かったこと、海外にいてもZ会の通信講座をやっていて英語より日本語の国語(読み書き)が得意だったことから、受験科目に英語ではなく日本語がある中学校を選んで受験しました。小学校5年生から日本で塾に通い、一般受験と同様の勉強をしてきました。帰国子女枠で良い結果が出ず一般受験を受ける必要が出てきたときのために、受験ぎりぎりまで国語・算数・理科・社会の4教科の勉強でした。
一時帰国中に学校見学をする
一時帰国中に一度気になる学校の見学に行くことをおすすめします。学校や学生、学校の周囲や最寄り駅の雰囲気を見ることって大事です。実際に見て子供が「この学校に通いたい」と思えば、本人もやる気が出ます。
夏休み期間中に帰国子女向けの説明会を行う学校も多いです。どこも事前予約が必要なので気になっている中学校があれば、早めにその学校のウェブサイトをチェックしておきましょう。(ただ、2020年以降コロナウイルスの影響で方針が変更になり、説明会を取りやめている学校や、オンライン化している学校もあります)
文化祭は比較的多くの来場者を見込んでいるし、学校や学生の雰囲気が分かるとても良い機会です。ただ例年9月~11月に開催されるため、ちょうど夏休みが終わった後の日程なのですよね…。(またこちらも2020年以降コロナウイルスの影響で外部公開を取りやめたり、オンライン共有に変更した学校も多いですね。)
帰国時にやること
今までの
滞在国での学校の成績表を全てもらっておきましょう。できることなら数コピーもらいましょう。受験時にはほぼ全ての中学校が、滞在国での成績表の提出を求めます。大概が滞在国での直近1年分の成績表です。もしこの成績表が出願時に手元にない、もしくは失くしてしまったとなると、現地から取り寄せることになり、時間がかかってしまうのでぜひ帰国時に確実に確保しておきたいです。
また、もし習い事などで優秀な成績を残していたら、その先生にかんたんなレコメンデーションレター(推薦状)を書いてもらっておきましょう。例えば体操教室で賞を取ったとか、ピアノでコンテストに出たなどです。推薦状などの提出を許可する学校も多くありました。
帰国した後にやること
英語受験を目指す場合、中学受験に特化した英語塾を探すことをおすすめします。我が家の周りで中堅~上位校に英語受験で合格した子はほぼ全員
帰国子女アカデミー(通称KA)に通っていました。びっくり。我が子(英語は英検2級レベル)も最初、英語受験のレベル感を探るために帰国子女アカデミーの入塾テストを受けに行ったのですが、一番下のクラスとの評価だったので、それをきっかけに英語ではなく日本語科目の受験に特化して勉強することを決めました。
日本語受験を目指す場合、中学受験用の塾を探すことをおすすめします。帰国後一刻も早く入りたいです。というのは、本当に塾の勉強量、進度ってすごいのです。「猛烈」という言葉がしっくりきます。少しくらい風邪をひいた位では休まず通わせないと休んだ日の分の授業が分からなくなる、という感じで体調管理にも気を使いました。SAPIXや日能研、早稲田アカデミーなどが有名ですね。受験生って6年生にもなると帰宅が22:00とかになったりしてくるので、なるべく近めの塾を探せると良いですね。
帰国枠の中学受験の入試科目
英語か国語が選べる学校が多い印象です。
英語ありの入試科目例
・英語、面接(1科目受験)
→渋谷教育学園幕張中学校、三田国際、頌栄女子学院中学校など
・英語、算数、面接(2科目受験)
→栄東、國學院久我山など
・英語、算数、国語、面接(3科目受験)
→渋谷教育学園渋谷中学校、白百合学園中学校など
国語ありの入試の科目例
・国語、算数、面接(2科目受験)
→栄東、東洋英和女学院中学部、法政第二、國學院久我山など
・国語、算数、国語作文、面接(3科目受験)
→渋谷教育学園渋谷中学校、学習院女子中等科など
・国語、算数、理科、社会(4科目受験)一般入試と同内容だが帰国子女には加点あり
→慶應義塾湘南藤沢中等部(SFC)、豊島岡女子学園中学校、鴎友学園女子中学校など
・その他
→(慶応SFCの国・算・外国語作文など)
※ちなみにいずれも、「算数」と言っても普通の公立小学校や日本人学校で習うレベルの算数を指しているわけではなく、いわゆる
難レベルの中学受験用の算数になります。受けたい学校の過去問をご覧になるとイメージがつくと思います。
帰国子女枠入試で出題される問題は一般入試に比べて問題も少し容易な傾向はありますが、とはいえ公立中学校の勉強のレベルではやはりありません。受験用の勉強がマストだと感じます。
おすすめメーリスなど
我が家が帰国子女枠での中学受験をした際には以下のサイトのメーリスがとても役に立ちました。学校の今年のアップデート情報(例えばどこの中学校が受験日変更で昨年から前倒しとか、試験科目変更するとか)が入ってきたり、知らなかったけど受けても良いかなと思う学校の情報が得られたのでありがたかったです。我が家の年はちょうど広尾学園がもう一校増える(
広尾学園小石川中学校高等学校 新設)というときで、そのニュースが早い段階で情報として入ってきたので早めに準備ができたのもありがたかったです。
日能研グローバル・サービス
海外教育日記
まとめ
子供が小学校4-6年生の間に本帰国する可能性のある方はぜひ帰国子女枠の中学入試を視野に入れてみてください。海外滞在中は、英語・日本語のいずれかを年齢相応のレベルかそれ以上まで持っていくことを目標として生活し、帰国時には海外滞在中の成績表はしっかりとゲット。帰国後はすぐに適した塾を探して入れましょう。中学受験は親子共に本当に大変ですが、帰国子女枠での受験というのは大きなメリットです。がんばってください。
この情報がどなたかのアドバイスになれば幸いです♪