All Are Welcome

タイトル

All Are Welcome by Alexandra Penfold, Suzanne Kaufman (Illustrator)
ようこそ! ここは みんなの がっこうだよ by アレクサンドラ・ペンフォールド、スーザン・カウフマン(イラストレーター)

米大手書店Barnes &Nobleの「Best Seller」であるこの本を読んでみることにしました。

あらすじ

異なるバックグラウンドを持つ子供たちがお互いの伝統を尊敬し、そこから学びあう学校の様子を描いた絵本です。

絵本の中に登場する学校では、世界中のすべての子供たちが両手を広げて歓迎されます。そんな学校での子供たちの1日は、patkas(パトカ:シーク教の男の人がかぶるターバンのようなもの)や、hijabs(ヒジャーブ/ヒジャブ:イスラム教徒の女の人が頭や身体を覆う布など)、yarmulkes(ヤーマルクまたキッパー/キッパ:ユダヤ教の民族衣装の一種で、男性がかぶる帽子のようなもの)をつけた子供たちが野球帽をかぶった友達とともに遊びます。生徒はお互いの伝統から学び、互いの文化を尊重しあいます。

In our classroom safe and sound.
私たちの教室は安心安全です。
Fears are lost and hope is found.
恐怖はなくなり、希望が見つかります。

All Are Welcome by Alexandra Penfold, Suzanne Kaufman (Illustrator)

レビュー

ずばりこの本のテーマはDiversity(ダイバーシティ)や多様性。人種や民族の多様性を受け入れて生きていくというのがどういうことかを、学校に通う子供の1日として描かれています。幼い子供たちに、どんな子にも居場所があり、歓迎される(べき)ということを教えてくれる素敵な絵本。世界中の子供たちに励ましと安心感をくれる、温かく心地よい一冊です。

Barnes &Nobleの「Best Seller」やgoodreads Choice awardsなど人気の絵本を見ていても、ダイバーシティをテーマにした本が多い印象があります。絵本を通して幼い頃から多様性を自然に受け入れる子供を増やしていきたいという思いがあるのかもしれませんね。

我が家はアメリカのサンフランシスコに住んでいたことがありましたが、アメリカの中でも都市部ということもあり様々な国・宗教の方がいました。子供たちは幼い頃から多様性の中で育っていることもあり、とても柔軟に他人との違いを受け入れているように感じました。

さて同じ著者/イラストレーターから今年2021年の3月2日に新しい本が出版されました。「Big Feelings」というタイトルで、幼い子供たちが友達と共に生活していく中でイライラしたり怒ったりとネガティブな感情に直面したときにどうしたらいいのかを問いかける内容になっています。この本では人種の民族の多様性についても描きつつ、「かつ一人一人の人間としての多様性」にも注目しているように感じます。こちらもおすすめです。

英語レベル毎のおすすめ度

この本のレベル感からおすすめする読者層を考えてみました。
レベル0:英語知識ゼロの未就学児へのおすすめ度
レベル1:英語10単語は分かる未就学児へのおすすめ度
レベル2:英語の基本的な会話が理解できる未就学児へのおすすめ度
レベル3:中学英語くらいの英語力はある大人へのおすすめ度

ちなみに我が家の英語【レベル0】の5歳児は残念ながらあまり興味は示しませんでした。大人がこの内容は良いね!と思い、子供に読み聞かせたくなるストーリーで、本自体のストーリー性は薄いからかもしれませんね。それでも読み聞かせたくなる一冊です。

作品情報

対象年齢: 英語話者だと4歳~8歳くらいの子供向け
ページ数: 44ページ
発行:2018年
現地では16ドルほどで売られています

読み聞かせ動画

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