帰国子女というと何を思い浮かべますか?
英語がしゃべれる、とか日本では得られない経験をしている、とか。
私自身が中学校の途中~高校卒業までをアジア圏にあるインターナショナルスクールで過ごし、自分の子供は小学校2~4年生をアメリカの現地校で過ごしました。2世代の帰国子女経験(?)をもとにこのお題について感じたことを書いてみたいと思います。
ふと目に留まった記事がありました。国際協力系の活動をされている方の、活動を始めた動機についての記事。その方は海外で恵まれない環境で育った子供たちを目にして、その子たちを助けたいという思いで支援活動を始められたとのこと。
その記事を見てふと思い出したんです。
私の子供のころの海外滞在体験
私が中高時代に暮らしていた国は、まだ発展途上中のアジアの国でした。綺麗なビルが立ち並んではいるものの、習い事からの帰り道を歩いていると、陸橋には必ず物乞いの人がいるし、親子連れで物乞いをする人もありました。レストランに行けば、小さな子供が必死に働いてお花や小物を売りにくることもありました。身近に様々な環境下で生きている人達がいるというのを感じながら育ってきたように思います。それもあったのか大学在学中は支援が必要な地域の支援活動をしていました。(今は二人の子供を育てるのに手いっぱいですが)
我が子の海外滞在体験
一転、同じ帰国子女の我が子。滞在地はアメリカ西海岸ベイエリアです。生活費用がものすごく高く(東京とは比にもならないです)、シリコンバレーに近い為、テック企業系の方々をはじめとして、財力のある人たちが集まっているエリアでした。私が自分の海外在住期間中に見てきた生活風景とはまったく違います。
私には我が子がこの土地で何を感じたかを詳細に知ることはできませんが、私自身は、このベイエリアでは多人種間の関わり方とか、アメリカ英語、お金持ちの生活・趣向・センス等を目にして大きな刺激を受けました。また、今までの人生であまり関わる機会のなかったアジア系アメリカ人(アジアンアメリカン)の人々と多く知り合うことができ、アジアとアメリカ文化が共生した彼らの考え方・生活に感銘を受けました。私のアジアンアメリカンの友人の多くは中国系アメリカ人(2世)で、生まれも育ちもアメリカで英語以外はしゃべれないし生活はアメリカ式だけど、アジアの文化は自分のルーツだと思っていて、例えば中国の旧正月はお祝いしたりする人たちでした。アメリカをベースにところどころに入り混じる中国的な要素がとても興味深かったし、そんなところに親しみを感じました。
それぞれに全然違う海外体験
こんな感じの生活環境なので、私と我が子、同じ帰国子女でも「滞在国について話してください」と言われたらきっと全然違うストーリーが出てくるわけです。私の弟は白人しか居ないアメリカの田舎にも住んでいましたがそこでの生活は、私たちが住んだ西海岸での生活ともまた全く違うものであったようです。
面白いものですね。
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いつかご希望があれば、帰国子女受験についても書いてみようと思います(私→帰国子女枠での大学受験、我が子→帰国子女枠での中学受験)。